約50年前と比較すると、現在の野菜に含まれるビタミンAやC、鉄分などの成分が激減していることが分かります。
この激減の主な原因は栽培方法の変化です。植物の成長を早くする人工肥料や人工照明を多用して促成栽培し、見た目は大きく立派でも、中身の栄養素が充実していないバランスの悪い野菜になってしまったのです。
そのような栄養の少ない野菜ばかり食べていると、人間本来の生命力にも影響があると考えられます。活自然農法では、植物に楽をさせずに育てることによりその土地や植物の持つ本来の力を引き出しています。活自然農法は、自然環境を守り、人間の体力づくりに貢献しながら、地域振興に繋がっていく農法です。

活自然農法シンボルマーク
活自然農法とは、植物の生命力を活かし、大地の栄養を徹底的に植物に吸収させるという考え方の農法です。
宮古島の畑に入るとサンゴのかけらがゴロゴロと転がっています。このサンゴは遥か昔、 海中で光合成をしながらカルシウムを中心に様々なミネラルを凝縮させて成長したもので、この大地そのものがいわばミネラルの宝庫といえます。
しかし、せっかくミネラル豊富な大地であるにも関わらず、人工的な化学肥料や堆肥を使用すると、植物は吸収しやすい人工的な栄養素を苦労せずに吸収して成長し、人間でいうところの肥満やメタボリックな植物となってしまいます。
これでは大地が持つ恵まれた力を十分に活かすことはできません。だからこそ、化学肥料や堆肥、農薬を一切使用せずに栽培し、植物同士が十分に葉を伸ばせるようにゆとりを持って、土地本来のもつ栄養を植物が吸収できるようにしています。
私たちは手間や時間はかけてでも、この農法を守っています。天然物の植物エキスの場合、その土壌や環境によって植物から採取できる成分内容にバラつきがでることが多くありますが、栽培マニュアルを守って育てることを徹底的な管理により採取できる成分の安定を図っています。
有機栽培(※2) オーガニック栽培 |
無農薬栽培(※3) | 活自然農法® | |
---|---|---|---|
農薬 | - | - | - |
化学肥料 | - | Ο | - |
堆肥(※1) | Ο | Ο | - |
Ο:使用の可能性あり
- :使用なし
※1…有機物を微生物によって分解した肥料のこと
※2…「有機栽培」「オーガニック」の表現は、農林水産省“有機農産物の日本農林規格”による
※3…「無農薬」の表示は、農林水産省“特別栽培農産物に係る表示ガイドライン”(平成9年12月改正)で「特別栽培農産物」と変更された
品名 | 栄養素 | 1951年 | 2000年 |
---|---|---|---|
ほうれん草 | ビタミンA ビタミンC 鉄分 |
8000 (IU) 150 (mg) 13 (mg) |
700(IU) 35(mg) 2.0(mg) |
ミカン | ビタミンA ビタミンC 鉄分 |
2000(IU) 29(mg) 2.0(mg) |
33(IU) 15(mg) 0.1(mg) |
ニンジン | ビタミンA ビタミンC 鉄分 |
13500(IU) 10(mg) 2.0(mg) |
1400(IU) 4(mg) 0.2(mg) |
トマト | ビタミンA ビタミンC 鉄分 |
400(IU) 5.0(mg) 52(mg) |
90(IU) 0.2(mg) 26(mg) |
「日本食品標準成分表」より
